『アカデミズムは原発災害にどう向き合うのか』 レポート

2月11日に東大講堂で行われたフォーラムでは、橋本久美さんが臨席されて、アカデミー界の有名メンバーによる興味深い意見交換会の模様を、詳細にツイート報告しました。

賞味7時間にも及んだと思われる「マンモス・トークリレー」の全貌を見つめ続けた橋本久美さんの、入魂且つ、懇親のレポートを今回の記事ではノーカットでご紹介いたします。


『アカデミズムは原発災害にどう向き合うのか』 レポート


『アカデミズムは原発災害にどう向き合うのか』福島大学原発災害フォーラム×東京大学原発災害支援フォーラム、参加中。東京大学本郷キャンパスにて。本日18時までの長いシンポジウムとなる。第1部司会島薗進東大教授あいさつ。 pic.twitter.com/b0if0BbY via ついっぷる for Android
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2013.02.11 10:14

報告1「南相馬の医療の現状」南相馬市立総合病院内科医師 坪倉正治(血液内科)原発から23km。国に30kmと指定された時に酸素が足りなくなり、医師が足りなくなった。誰も南相馬に入ってこなくなり個人のネットワークに助けられた。→ pic.twitter.com/U4aUIn3D via ついっぷる for Android
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2013.02.11 10:26

線量計が無い!病院に一本しかなかった。みな放射線の事をほとんど知らなかった。放射性物質が病院内に入ってきてレントゲン画像が感光してしまう。最初の半年小学校の線量図を作ってまわった。皆で除染してまわった。とにかく試行錯誤だった。→ via ついっぷる for Android
2013.02.11 10:32

→ホールボディカウンターで内部被曝検査したくあちこちに頼んだがどこも貸してくれなかった。鳥取県人形峠ウラン鉱山が個人のツテで貸してもらった。2012年4月にようやく相馬、南相馬で5〜6台入る。入るまで遅すぎると住民の方に何度も胸ぐらつかまれた→ via ついっぷる for Android
2013.02.11 10:42

→皆内部被曝検査したかったが医師4人しかいない。検査予約があっという間に埋まって住民から批判されながら検査した。セシウムが徐々に排出されていることがわかった。11年4月以降内部被曝は抑えられているが値が下がらない人もいる。初期検査ができなかったのでヨウ素がわからない。→ via ついっぷる for Android
2013.02.11 10:51

セシウム137体内放射能量別で値の二極化が出始めた。食品に気をつけている人と、気をつけていない人の値が明らかに異なってきている。定期的な検査を行っている自治体はほとんどない。継続的な検査ができない。再診率3%程度、受診率と関心の低下。→ via ついっぷる for Android
2013.02.11 11:00

→どうやって予防するのかが大事だ。これまで現場の医師がやってきたのは「風邪は死にません」と言っているようなもの。膨大な紙ベースのデータ入力や解析は学生ボランティア。現場の医師で放射線勉強会を行ったり住民勉強会を行っている。しかしまだまだ問題点が山積したままだ。(終了 via ついっぷる for Android
2013.02.11 11:03

報告2「計測活動を通してみえてきたこと」南相馬安心安全プロジェクト、吉田邦博氏。デタラメすぎる政府。ゼネコンのための公金バラまき除染。幻想除染、意味のない矛盾だらけの除染。モニタリングポストを遮蔽して住民の被害を小さく見せようとする→ pic.twitter.com/JTcsycYD via ついっぷる for Android
http://twitter.com/hashimotokumi/status/300789153686233088/photo/1http://pbs.twimg.com/media/BCyeJEKCIAEH7yq.jpg:thumb.
2013.02.11 11:11

→モニタリングポストの周囲は除染済み。現地で数値はどうにでも変えられる。地域住民が受けている被曝と異なる。福島、宮城南部、群馬沼田市、栃木日光市、千葉柏市、茨城北部、岩手、宮城県境が放射線管理区域C区域以上と同等であることがわかった。C区域の防護装備は本来は厳重→ via ついっぷる for Android
2013.02.11 11:24

→衣服や頭髪の汚染も深刻。トータル約500Bqの汚染物質を身につけて学校に行くことが普通となっている。学校の除染だけでは意味がない。空間線量と空気の汚染密度は比例していない。空気中に放射性物質が含まれていて濃度は高さにより変化する。身長の低い子どもはより多く吸引する可能性が高い。 via ついっぷる for Android
2013.02.11 11:31

司会島薗進氏と報告者との質疑。ガラスバッチ検査結果とホールボディカウンター検査結果の統合ができていない。推測が多くそれをひとつずつつぶしていく作業に時間がかかる。外部内部被曝ともトータルで評価するしかない。→ pic.twitter.com/98Ox5TIq via ついっぷる for Android
http://twitter.com/hashimotokumi/status/300796861017649154/photo/1http://pbs.twimg.com/media/BCylJsNCcAEoU-e.jpg:thumb.
2013.02.11 11:42

→会場参加者から質疑。坪倉医師:甲状腺、小さいのう胞は出たり引っ込んだりするのを見たことがある。全国調査の結果は間もなく出る。地域差は検査の始めは空間線量の高い地域は内部被曝の値が高く出たが2012年になって空間線量と相関しなくなった。→ via ついっぷる for Android
2013.02.11 12:00

→子ども被災者支援法 吉田氏:法案で除染ありきになってしまわないか危惧する。住む権利ばかりで住みたくない人の権利がない。避難をさせるべきである。危険かどうかは自分で決めるしかない。リスクを背負うしかない。国が補償しなければならないにもかかわらず。 via ついっぷる for Android
2013.02.11 12:04

→坪倉医師:対立する理論が同じ場所に出てこない。対話がない。検査結果においてもそう。医療データはあるがそれが繋がっていかない。(終了
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2013.02.11 12:10

『アカデミズムは原発災害にどう向き合うのか』第2部開始。討議 住民支援と教育・教育。福島大学准教授 後藤忍福島大学での支配的アカデミズム」。学生への不安に配慮しない教員。放射線管理区域レベルのキャンパスに登校を強要することの問題。→ pic.twitter.com/xbbve9tq via ついっぷる for Android
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2013.02.11 13:25

→不確実な問題に対する評価について、専門家のリスク評価は仮定が用いられている点で主観的価値判断を含む。不確実な問題に対しては謙虚さをもつべき。予防原則と倫理的判断の重要性。リスクの専門家が市民んを切り捨てることがあってはならない。終了) via ついっぷる for Android
2013.02.11 13:29

福島大学准教授 遠藤明子福島県で生活する子育て世代の現状』外遊びが制限される地域の子ども達を南会津町で遊ばせる活動をしている。18歳未満の福島県外避難人口17895人(5.24%)。保護者子どもに外遊びさせない66.6%→ pic.twitter.com/CLZzNEus via ついっぷる for Android
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2013.02.11 13:49

→被曝恐いが外遊びさせたいという保護者多い。そのような保護者のために子どもの保養プログラムは草の根活動で行っている。外遊び制限により子どもの発達への影響があるかもしれない。成長率の鈍化と肥満傾向は明らか。保養プログラムは常に満員。外遊びさせる手段を確保しなければならない。(終了 via ついっぷる for Android
2013.02.11 13:56

東京大学教授 鬼頭秀一『「現場」と向き合うことで問われるアカデミズム』東京大学環境放射線情報Webページが自治体に与えた影響。安全を一方的に示して自治体に引用されてしまった。→ pic.twitter.com/Qpxdevms via ついっぷる for Android
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2013.02.11 14:02

→柏どんぐり保育園除染の険しい道のり。芝生の交換を大学の研究費で実施するにも邪魔がたくさん入る。芝生のセシウムはほとんどが表層土に存在した。環境省除染ガイドラインの方法は効果がなかった。除染の限界、部分的には可能。コンクリは高圧洗浄で取り除くことができない。新しい政策が必要だ→ via ついっぷる for Android
2013.02.11 14:10

→「パニック」が起こるという「幻想」。パニックを起こしたのは政策担当者や専門家。現場にいるものは様々な情報を勘案して行動を決定している。現場と向き合うこと。「公害には第三者はいない(宇井純)」水俣病問題に学ぶべき。安全論争に終始するのではなく被災者が本当に必要なことは何か。(終了 via ついっぷる for Android
2013.02.11 14:18

福島大学准教授 石田葉月「低線量被曝に対する"安全派"と"慎重派"の考え方の違い」ストレス源は被曝を避けるための支援が少ない事であり、被曝を気にしすぎるからではない。頑張るべきなのは東電、政府、自治体であり「がんばろう福島!」ではない pic.twitter.com/EcZWlsLG via ついっぷる for Android
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2013.02.11 14:25

→石田葉月:「小さいリスクは受け入れよ」論への批判。遠藤明子:自分の研究と異なる分野の調査研究で自信はないが福島大にいる限り避けて通れない問題。後藤忍:学者こそ考え方が変わらない人種。住民に寄り添わない。鬼頭秀一:現場を見ていくことが重要。 via ついっぷる for Android
2013.02.11 14:44

討議「研究者と被災者・市民との交流」群馬大学教授 早川由起夫。福島のどこがチェルノブイリと同じ汚染度かを明らかにする(地学)。チェルノブイリのどこでどんな健康被害が起こったか、起こっているかを明らかにする(医学)。→ pic.twitter.com/IKFrzSaV via ついっぷる for Android
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2013.02.11 16:47

福島大学准教授 荒木田岳。原発事故から2年になる。2年もたったか、2年しかたってないのか。原発事故は放射性物質がある限り終われない。わずか2年であたかも終わったようにされている。僕は放射能が恐くてしかたがない。多くの人は自分がどれだけ被曝しているかわからない。→ via ついっぷる for Android
2013.02.11 16:54

→今後は脱原発とは別に脱被曝の問題を考えていきたい。授業再開に疑問をもった。学長に公開質問状を出し学内で上司や同僚から恫喝をうけたことで仲間が大事だと思った。今後どのように活動に参加していくのか。正直よくわからない。(終了) via ついっぷる for Android
2013.02.11 17:00

福島大学准教授 永幡幸司「原発事故後の福島の音環境に何を聞くか」原発事故後変わったことは、子ども達の声がきこえなくなったこと。→ via ついっぷる for Android
2013.02.11 17:17

質疑。コーディネーター東京大学教授 安富歩。小山良太:安全と言っているから作付けもさせるし避難もさせない。早川由起夫:測っても治らない。患者さんはお医者さんに治してほしい。例えば虫歯にならないように歯を磨けというなどを広めたいと思う→ pic.twitter.com/cy2A7Ws5 via ついっぷる for Android
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2013.02.11 17:23

→押川正毅:柏市の件はあきらめていた。高線量が明らかになってようやく動いてきた。元々人口の流動性のある街だが原発事故後柏市から出て行く人が増えた。早川由起夫:福島ブランドが毀損されたことは世界中が知っている。柏市はどうなのか。押川:新聞に載ったなどで対策が立ち上がった。→ via ついっぷる for Android
2013.02.11 17:29

→荒木田:日本ブランドを守る時にここまでは安全と線引きをしている。永幡→都合の良い時は安全で悪い時は危険と言う。オリンピック誘致がそうだ。早川:何故福島にいるのか?新幹線通勤すればいいのでは。永幡:今度仙台に引っ越そうと思っている。早川:福島大教員はそれをもっと公にすればいい→ via ついっぷる for Android
2013.02.11 17:39

→荒木田:福島大でトラック借りて除染したら怒られた。市民の不安を煽るから止めろと。しかし現在は除染をすれば住めると言って賞賛している。世論はころころ変わる。早川:アカデミズムは国を動かせない。もう測定はする必要はないと思っている。(会場からヤジ)→ via ついっぷる for Android
2013.02.11 17:47

早川:私は匿名の発言には応えない。(参加者名乗りこれまでの早川発言の批判)私の発言に注目をしてくれてありがとうございます。あなたが思っているとおりでございます。島薗:早川さんの発言はたまに意味不明で当事者の気持ちを逆撫ですることがある。→ via ついっぷる for Android
2013.02.11 17:51

→安富:福島の人のせいではないが福島の人が原発事故で痛みを感じているか。早川発言が響く人は痛みを感じていると思う。僕には早川さんのようには言えないから尊敬している。(会場から早川氏への意見色々)早川:測る必要がないと言ったのは医学的な部分ではなく地域の測定のこと。→ via ついっぷる for Android
2013.02.11 18:01

→(会場意見多数)荒木田:授業再開で一人で悩んでいる時会ってくれたのは早川先生だった。永幡:自分は学長批判をやった。色んなやり方でいいと思う。おかしいのはおかしいと言えばいい。押川:一連の早川発言で支持できないものもある。事態が好転しない。早川さん相手に怒ってもしょうがない。→ via ついっぷる for Android
2013.02.11 18:08

→押川:柏市でも分断に苦しんでいる。避難は葛藤で選んでいる。早川発言は分断を促進しているようにみえるので支持できない。小山:僕も押川さんと同意見。政府が福島安全政策の方向をとっている。誰の責任かわかっているのに。脱原発運動も攪乱の一員ではないかとも思っている。→ via ついっぷる for Android
2013.02.11 18:12

→早川:ツイッターは当初2千人程度だったが今は4万人超えている。この結果をみて自分のやってきたことをまた安富さんに論文を書いてもらいたい。安富:早川発言はアカデミズムの中ではありだと思う。(時間いっぱい終了) via ついっぷる for Android
2013.02.11 18:18

東京大学本郷キャンパスにて行われたシンポジウム『アカデミズムは原発災害にどう向き合うのか』プログラムすべて終了した。最後の早川発言についての討論はもう少し見たかった。生早川先生もとても挑発的だった。 pic.twitter.com/5GlNwVnx via ついっぷる for Android
http://twitter.com/hashimotokumi/status/300900567436365824/photo/1http://pbs.twimg.com/media/BC0DeMtCEAAQg6U.jpg:thumb.


最後までお読みいただいてありがとうございました。

執筆責任者 片田清志 @katadakiyoshi
2013.02.11 18:34